どんな解釈をして、どんな音でどのように弾くのかを考える時、様々な演奏家の演奏を聴き比べてみると、非常に勉強になります。
まずはルーマニア出身のピアニスト、ディヌ・リパッティ (1917-1950)です。
透明で澄んだ音色で非常に美しく、私も個人的に大好きなピアニストです。
次のは大変興味深い楽器と演奏です。
Dongsok Shin performs the Sonata in d minor, K.9 by Domenico Scarlatti (1685-1757) on the earliest known surviving piano, made by the instrument's inventor, Bartolomeo Cristofori (1655-1731), in Florence, 1720. Scarlatti's keyboard compositions were performed on both the harpsichord and the early piano.
あのクリストフォリがフィレンツェで最初に生み出したフォルテピアノ の現存版!フィレンツェ・1720年製だそうです。
次はイタリアのピアニスト、アルトゥーロ・ベネデッティ・ミケランジェリ(1920-1995)。このビデオはスカルラッティのソナタ5曲分が収録されています。イタリア人らしい、明るく、快活で歯切れの良い軽いタッチですが、音色に透明感があり、非常に美しいです。曲目はビデオの下に。ヘルシンキで1969年に収録されたビデオだそうです。
Domenico Scarlatti Sonata K.11 0:00 Sonata K.159 3:01 Sonata K.322 5:46 Sonata K.9 9:10 Sonata K.27 12:47 Arturo Benedetti Michelangeli Live recording, Helsinki, 22.V.1969
次の動画はまたチェンバロの演奏です。テンポも随分ゆっくりだし、随分即興的に変化を付けて演奏しています。1927年ブラジル生まれの演奏家のようです。
カナダ人ピアニスト、グレン・グールド(1932-1982)の演奏も見つけました。
一風極端な解釈で有名なグールドですが、参考になることもあります。
音は非常に澄んでいて綺麗。グールドについて知りたい方は次のリンクも参考にしてください。Wikipediaにある説明です。https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B0%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%B0%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%89
バルセロナ生まれ、スペイン人ピアニスト、アリシア・デ・ラローチャ(1923-2005)の演奏も聴いてみましょう。イーストマンにいた時に一度だけ彼女の演奏を生で聴いたことがありますが、あの演奏からは想像もつかないくらいとっても小柄で、実は手も小さく、Wikipediaにも「手が小さく8度しか届かない中で美しく照り輝く音色と正確な演奏技巧、音楽の自然な呼吸と安定感ある曲の運びによって、モーツァルトやショパン、シューベルト、シューマン、ラフマニノフにも優れた解釈を示した。」と解説があるくらいです。
では、1957年生まれのロシア人ピアニスト、指揮者にして作曲家ミカエル・プレトノフはどんな演奏でしょうか?
かなり個性的な演奏も、、
音がかなり足されていますし、低音を足して厚みをもたせてるところもあるかも。
色んなバックグラウンドを持つピアニストやハープシコーディストの演奏を聴くと、参考になります。今は様々な演奏が手軽に聴けるので、もっと色々聴き比べて、何処がどんな風に違うのか、自分だったらどんな演奏が好みなのか、色々考えながら聴いてみてくださいね。
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